千夏(ちな)雑記

好きなことを綴ります

実写版「かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~」をみて(ネタバレあり)

はい今回はいつもと趣を変えて、映画かぐや様の感想を書いていきますよ。もちろんネタバレありなので閲覧注意です(一応ある程度配慮はしますが)。

はじめに

まあそもそもの前提として私は「かぐや様は告らせたい」という作品に、アニメが放映されていた2019年1月に出会い、そこでドはまりして原作全巻及びスピンオフの「かぐや様を語りたい」「かぐや様は告らせたい同人版」および小説版等を全て買い占め、毎週アプリのヤンジャンで課金をして最速で最新話を読んでいるぐらいのズブズブのかぐや様ファンです。
そんな私がかぐや様の実写化をみないわけがないじゃないですか。
とはいえ、漫画原作作品の実写化あるあるとして「実写化はアニメ化の劣化」とかよく言われるじゃないですか。
でもそういうのって大概アニメしかみてない層が言ってるだけだと思うんですね。
私そういうのあまり好きくなくて、じゃあ批判するならしっかり原作も読みアニメもしっかり見た上で実写化もみてしようと思って映画を観ることにしました。

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感想

まず一言でいうと、全体的にしっかりかぐや様してたですかね。
まず前半は原作1巻から5巻まで(もっというと最近発売された傑作選)の内容を映画用に再構成したということでほぼほぼ完璧にかぐや様してましたね。原作のいいとこどりというか、面白いどころとりというか。
特に評価すべきところはアニメ版では省かれた「ババ抜きをさせたい」と「かぐや様はよく知らない」のエピソードをいれていることでしょう。*1
また映画用にこれらのエピソードを構築し直す際に石上会計を織り込む必要があったんでしょうが、これも言うほど違和感なく楽しむことができました。ここら辺は監督や脚本家の腕がうまかったんだなあと思います。
一番会場が笑いに包まれた瞬間は原作で「かぐや様は堪えたい」にあたるエピソードでしょうか。
やはりちんちんというワードは老若男女にウケがいいですね!というか藤原書記役の浅川梨奈さん、ちんちん連呼してたけどそれでいいのか……(困惑)
というかな、それよりもだ、橋本環奈にもちんちんって言わせるのか……(困惑)
まあ、アニメ版ではプリキュア声優にちんちん言わせてたし多少はね?
また、おそらくかぐや様ファンなら全員が好きであろうエピソード「花火の音は聞こえない」、これもまた実写ならではの味付けがされていてこれはこれでよかったと思います。
特に事前に「橋本環奈が濡れているシーン」の存在は知っていたのでどう組み込むんだろうって思っていたのですが、なるほどそうくるかってなりましたね。
また会長がかぐや様を見つけるシーンでは本編では(ほぼ)描かれなかった四宮の考えを読んで四宮を探せゲームのところも出て来ておりそこもまた評価できるところだと思います。
こういう原作の補完はもっとやれ。ただこれは仕方のないことですが、例の「花火の音は聞こえない」シーンはなぜ「花火の音は聞こえない」だったのかがわかりづらくてちょっと残念でした。*2
まあここもアニメがそれを描けていたのかと言われると微妙なので*3、アニメと比べて貶されるほどではないと思います。

さてさて後半はうって変わってオリジナルエピソードになります。
「は?オリジナルエピソードとか余計なことするなよ」ってみなさんお思いでしょうが、これがまたかぐや様してるんですよね。
しかも原作読者ならあっこのエピソードは!ってなるシーンも多いです。
例えばソーラン節。これを一つとっても原作未読の方と原作既読の方では印象がかわるんじゃないですか?
もちろん映画では原作とはほとんど違うエピソードになりましたが、それでも原作を読んだ方には「あっそこでソーラン節!!」とふふっとなり、まだ読んでない方には唐突に出てくる謎のソーラン節という笑いが起こる。まさしくWin-Winじゃないですか。
これぞかぐや様って感じだと思います。恋愛ものなのに笑いが起こる。
肝心のストーリーとしては大雑把に説明すると「もし生徒会長選挙で四宮が立候補していたら」という感じです。
ストーリー自体には若干の粗さも感じましたが、それでも概ねかぐや様してましたね。
藤原書記が白銀会長にソーラン節指導したり(通常営業)、かぐや様が藤原書記と絶好しようとしたり(通常営業)、かぐや様と白銀会長がいちゃついてたり(通常営業)。
特に私はアンジャッシュ状態の描写が上手いなって思いました。
お互いに素直な言葉を言えなかったりお互いのプライドだったりとなるべくしてなったアンジャッシュ状態。
しかもこれが自然。大概のアンジャッシュ状態って割りと不自然な状況じゃないですか。
でも今回のはとても自然にお互いに勘違いしているんです。これって勲章ですよ。
一方でさっきちらっと言いましたが、粗さも少し気になりました。特に石上会計の青春ヘイトっぷり。
これは最近ほとんど青春ヘイトしていない(むしろヘイトされる側)なせいもありますが、それでも前半の石上くんと映画での石上くんのキャラ差が少し大きくないですか?
まあこれはこれで石上会計のあったかもしれない姿だったのかなあって思って楽しみました。他には柏木さんもキャラ違くね?とか色々あります 。
そういうところは原作リスペクトしてほしいですね。キャラを多少(現実に沿って)変えるのは仕方ないとはいえ、全く変わってしまうとさすがに気になりますね。

最後に

最後にこき下ろしてしまいましたが、それでも橋本環奈は可愛かったし、平野紫耀はカッコよかったし、浅川梨奈さんは藤原書記だったし全体的にはよかったと思います。
また今回観た映画館では女性の方が多かったのですが、終始笑い声に溢れていてこれぞかぐや様だって感じでした。
まだ観ていない方で特に原作を読んでいるという方は観てみましょう。俺も観たんだからさ(同調圧力)。
あと、それでも実写なんて観ない!とかいうアニメしか観たことがないオタクは原作を買いましょう。というか買え(命令)

*1:一応特典のドラマCDとしては収録されていますが。ていうかなぜアニメ化しなかったし

*2:もちろんこれは心臓の音がうるさいと意味ではないですよ?

*3:アニメでは原作での「花火の音は聞こえない」という言葉の意味の対比があまりできてなかったように思います。やっぱり原作がナンバーワン!(原作厨)