いま自主ゼミで行っている確率微分方程式にあたって必要な確率論における基礎を個人用にまとめておきます。なおこれをのちにTeXにまとめるつもりなので必要な労力は2倍になる模様。ではさっそくいきましょ。
可測空間と確率空間
まずはそもそも確率論をするにあたって必要となる確率空間という基礎概念を定義していきましょう。まずはルベーグ積分論でもお馴染みの-加法族を定義しておこう。
-加法族の簡単な例として、集合に対してその部分集合全体から成る集合族があります。
がを含む最小の-加法族であるというのは次の条件を満たすことですね。
- は-加法族である。
- が成り立つ。
- がを満たす-加法族ならばが成り立つ。
そもそもこういうものが存在するかということなんですが、 としてを考えればこれがそれになっています。暇があれば確認してみてくださいね(書くのがめんどくさい)。
以下しばらく可測空間を固定して話を進めていきます。いよいよ確率空間の定義です。
このとき簡単に次が成り立つことがわかります(簡単なので証明は略)。
また次が成り立ちます。
これには流石に証明をつけておきましょうか。
最後に簡単な確率空間の例を挙げてみましょう。、、 とします。するとこれは出る目が同様に確からしいサイコロを一回投げたときの確率空間になっています。これが一番簡単だと思います。皆さんもいっぱい例を作ってみようね!
まとめ
今回は確率空間を定義していきました。ルベーグ積分論(測度論)に慣れ親しんでいないと難しく感じるかもしれませんね。ここら辺は定義ばかりなので退屈なのですが、大事なことばかりなので逃げずに定義と向き合いましょう。困ったら例を作ろう!
さて次回は確率変数と期待値についてまとめたいと思います。早めにかくぞ~~~~~~